こちらの記事では、小学生や中学生が受験できるプログラミングの資格試験をご紹介しています。中には合格していると中学受験で有利になる検定もあるようです。お子さんがプログラミング教室や自宅でプログラミングを学んでいるという方はぜひご覧ください。
2020年、コロナウイルスが日本各地で猛威を振るう中、小学校では「プログラミング教育」が必修化となり、それぞれの小学校でプログラミングに触れる時代が訪れました。
実際にプログラムを書いてアプリを作るような授業を行っている学校はあまりなく、算数や理科、総合的な学習の時間の中で、各科目の単元と絡めてプログラミングを学ぶような仕組みになっています。
また、今回のプログラミング教育必修化の流れの中で、プログラミング教室に通う子どもが増えている傾向が見られます。 コロナ禍という現状があり、オンラインでプログラミングを学べるスクールも2~3年前と比較するとかなり増えました。
そこで今回の記事では、プログラミングを学んでいる小学生が受験できるプログラミングの資格試験をご紹介していきます。 小学生だけでなく、中学生の子どもがいらっしゃる方もぜひ参考にしていただければと思います。
資格試験の紹介をしていく前に、そもそもお子さんにプログラミングやロボットの資格試験を受験させると、どのような良いことがあるのでしょうか?
ここでは私なりの考えを2つご説明させてください。
まず1つめは「プログラミングを学ぶ動機づけ」の観点からです。
他の習い事も同じかとは思いますが、習い事を続けることは子どもたちにとってはそう簡単ではありません。
教室ですごく仲の良い友だちができたり、四六時中没頭してしまうほどプログラミングを好きになったりしない限り、モチベーションを維持するのは難しいもの。
そこで資格試験を1つの目標に設定するのは、モチベーションUPに役立つ可能性は高いと思っています。
事前の準備をしっかり頑張らせ、試験を1度受けさえすれば、合格でも不合格でも子どもたちなりに「次の新しい目標」を設定し、普段の学習に励むようになるでしょう。
資格というものは、大人だけでなく子どもの世界でも取っておいて損はありません。
特に「中学受験」で好印象になるのは間違いないでしょう。
また、プログラミングに通っていた事実というのは証明するのが難しいですが、資格を持っていれば、本当に通っていたことだけでなく、一定の努力をして知識や技能を身につけたことも客観的に示すことができます。
プログラミングの資格試験というのはまだまだメジャーではありませんので、「好奇心旺盛で学びに没頭できる子どもだ」といった良い印象を持つ面接官も多いはずですよ。
さて、ここからは小学生が受験できるプログラミングの試験を2つ紹介していきます。
ジュニア・プログラミング検定は、ビジネス系の資格試験を多く主催する株式会社サーティファイの子ども向けプログラミング検定です。
ビジュアルプログラミング言語であるScratchを使った問題が出題されます。
Gold(1級)、Silver(2級)、Bronze(3級)、Entry(4級)という4つの級に分かれており、お子さんのレベルに応じた試験を受験することになっています。
ジュニア・プログラミング検定の大きな特徴は、知識を問う試験ではなく、Scratchを使って1つのゲームやアプリを完成させる試験だということ。
他の検定と比較しても「実践度」は高めであると言えます。
相模女子大学中学部など、プログラミング入試を導入する一部の私立中学校では、この検定の合格者は優遇措置を受けられるなど、分かりやすいメリットもあるようです。
日商プログラミング検定は、「日商簿記」を主催する日本商工会議所がIT人材の育成を目的に開始した比較的新しい資格試験です。
試験のレベルは下の表のように4種類に分かれています。
試験のレベル(級) | 受験料 | 言語 |
---|---|---|
ENTRY | 3,300円 | Scratch(3.0対応) |
BASIC | 4,400円 | 言語によらない |
STANDARD | 5,500円 | C言語 Java VBA Python |
EXPERT | 6,600円 | C言語 Java VBA Python |
1番上の「ENTRY」レベルは、ほとんどのプログラミング教室で学べるScratchが含まれているので、小学生や中学生でも受験できる内容となっています。
Scratchの基本的な操作方法やアルゴリズムを使ったプログラミングの組み方など、基本的な知識から実践的な思考力を問う問題まで出題されます。
Scratchやプログラミングにある程度触れている子どもであれば十分合格できる内容のようですので、気になる方は下のリンクからサンプル問題をのぞいてみてください。