自宅学習用教材の定番である通信教育は、受験目的で活用するのには向いていないかもしれません。ただし、家で勉強する習慣がまだ身についてない子どもの場合は、塾に通うよりもまずは通信教育で学習に慣れさせるのがおすすめです。
「子どもを塾に通わせるべきか、通信教育を契約して家でコツコツ勉強させるべきか」
このように悩んでいるパパ・ママは多いのではないでしょうか?
「子どもの友達が塾に通っているから、我が子も塾に入れよう!」
「うちはお金がないからとりあえず通信教育かな?」
なんて考え方だと失敗してしまうかもしれません。
塾と通信教育を比較するのは簡単ではないですが、塾と比較したときの通信教育のメリット・デメリットを見ていきましょう。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
練習問題を間違えたとき、解答解説を読んでもいまいち理解できないことって多いですよね。
そんなとき、塾と違って通信教育で学習する場合は先生がいないため、その疑問をなかなか解消することができません。
小学校低学年の頃は親が隣で一緒に問題に取り組むことも多く、分からないところを親が教えられます。
しかし、学年が上がるにつれて内容も徐々に難しくなり、親も教えられなくて困る、なんて場面に遭遇しがち・・・。
親として情けなく、そして子どもの質問に答えられなくて申し訳なくなってしまいますよね。
塾の場合は、クラスメイトと張り合って学習に取り組むことができますが、通信教育は自宅で1人で行うため、ライバルを作ることができません。
皆さんの学生時代を振り返ってみても、「友達がいたから受験を乗り切れた!」と感じる方が多いのではないでしょうか?
もちろん性格や特性によっては、通信教育でコツコツ努力して受験を突破できるような子どももいるでしょうし、受験用の教材やコースを提供している通信教育も多いです。
ですが、受験は子どもにとって大きな大きなプレッシャーになるため、受験期には勉強を頑張れる環境に入れてあげるのをおすすめします。
例えば、小学4年生までは通信教育で基礎学力や学習習慣を身につけて、小学5年生から受験のために塾での学習に切り替えるのも良いでしょう。
通信教育のデメリットのところで、1人で学習するため「受験には向いていない」と書きましたが、受験を目的としていない場合には「自分のペースで学習できる」という点で通信教育は魅力的です。
小学生のうちは集団授業を行うことの多い塾の場合、授業の内容が難しすぎたり、逆に簡単だったりすると、塾に通うのはお金と時間の無駄になってしまいます。
また、特に「難しさ」を感じてしまう場合には、学習意欲を低下させてしまうリスクも無視できません。
基礎学力が身についていない子どもなら、塾ではなく通信教育の方が合っているケースが多いでしょう。
通信教育は自分1人で取り組むため、上手くいけば学習に対する自主性や家での学習習慣を身につけることができます。
「友達やクラスメイトがいなくても勉強を頑張れる」というのは、変化の激しい時代を生きていく今の子どもたちには重要な力で、自ら学んで知識やスキルを習得できる人がこの時代を生き残るでしょう。
ちなみに、新学習指導要領にも、学校で育成を目指す資質・能力の1つに「学びに向かう力」と書かれています。
また、私たち日本人は「大人になってから勉強しなくなる」とよく言われます。
総務省統計局が発表した「平成28年社会生活基本調査」によると、働く大人が1日に勉強する時間は平均6分間。
残業や通勤時間などを考えると仕方ない気もしますが、ほとんどの日本人がまったく勉強していないことがわかりますよね。
このような社会の現状があるため、自ら学習できる子どもは成長しても自己研鑽を続け、自分の市場価値を高められるでしょう。
これは言うまでもなく、塾に通うとなると本当にお金が掛かりますよね。
授業料だけでなく、入会金や教材費、模試の受験料など・・・。
塾に通い始めるだけで出費がかなり増えてしまいます。
また、小学生のうちは特に安全のために送迎してあげなければなりません。
したがって、親も子も移動のためにかなりの時間を消費することになるのです。
逆に通信教育の場合は月額料金も安く、家で好きな時間に学習できるため、塾に関するこれら2つのデメリットを解消できるでしょう。
また、時間にもお金にも余裕が生まれると、家族みんなで遊びに出掛けることもできますし、新しい習い事を始めさせることだって可能になるでしょう。